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ワンゲル部OB会に行って来た

  • hiro640311
  • 11月26日
  • 読了時間: 4分

更新日:11月28日

小春日和に恵まれた23日勤労感謝の日、某県庁所在地にある母校(中高一貫校)の部活OB会総会に出席のため(他の所用もあり)久しぶりに新幹線に乗って日帰り旅行。

タイトル通り中学時代はワンダーフォーゲル部に所属し3年生でキャプテンを拝命したが、高校ではアメリカンフットボール部との兼部であったためほぼ幽霊部員の居候だった(アメフトの練習をサボるのに役立った)。学業成績不良のためいずれも高1で引退したが、定期試験が終われば気の合う仲間と気晴らしに近郊の山々へ足を運んだのは懐かしい思い出だ。


最近ではめっきり人気低迷のワンゲル部らしく、東京都立高校全体のおよそ10%程度しか存在しないらしい。山岳部も似たような状況のようだが大学も含めほとんどが昭和時代からの伝統校ばかりと聞けばうなずける。そもそもワンダーフォーゲルの意味はドイツ語で「渡り鳥」を意味し、自然の中を旅する野外活動の総称とされる(Google)。私が在籍していた頃は1000メートル級主体の軽登山、キャンプ、ホステリングと呼ばれていた宿泊を伴う旅行(ユースホステルという若者向けの教育的安宿が全国にあった)、そしてオリエンテーリングなど多彩だった。後述する競技オリエンテーリング以外は他人と争うものではないので性分に合っていたというか楽しかった思い出しかない。特にOB会幹事で1学年上の同姓Km、Kh先輩や当時ブームだったルービックキューブの高校生大会でチャンピオンになられた超理系M先輩など、体育会系とは無縁の優しい上級生に恵まれ可愛がってもらったので、オッサンになって集まっても緊張感のかけらも無くお付き合いいただける。部活のエピソードは山ほどあるが、部室でカップラーメンを食べるためにキャンプ道具の携帯固形燃料を使って(当然ながら直火を出しているヤバい状態です・・)湯を沸かしている所を体育教師に見つかって鉄拳制裁を受けそうになったり、地方遠征で電車トラブルのためローカル線への乗り継ぎに間に合わず宿屋の夕食が食べられないとのことで、旧国鉄水戸駅近くのラーメン屋で夜の2時間を潰したこともあった。輝かしいとは言えないが戻れるなら戻りたい時代ですね、やはり。


当日は顧問の先生と現役学生さんたちの参加もあり活動報告がなされたが、現在のワンゲル部は中高合同で競技オリエンテーリング主体に活動しているらしく、個人、団体など国内の大会で優勝して海外のジュニア大会にまで遠征しているメンバーも少なくないらしい。もっともこの世代は競技人口が少ないので、東京の名門私学麻布中学高校に競り勝てば日本一になれるとのこと。ちなみにオリエンテーリングというと林間学校やキャンプ大会の余興の宝探しと思い込んでいる方も少なくないであろうが、北欧発祥の軍事訓練がスポーツとして発展したもので、精密に作成された地図とコンパスを頼りに時に道なき道を走り抜け設定されたチェックポイントをいかに早く通過してゴールするかを競うスポーツである。今でも世界大会が北欧諸国で開催されており、一切人工構造物のない針葉樹林帯の中を迷うことなく目的地に進むというまさに知力、体力と五感をフルに使わなければ最悪遭難してしまうシビアな競技なのである。私も3人1組のチームで参加した地方大会で、先輩2人の意見が対立したためあちらこちらへ彷徨った挙げ句、競技者用地図に示されたエリアから逸脱してゴール地点に戻れなくなり、地元の方に道案内を請うてようやくゴールに辿り着いた時にはすでに会場の撤収作業が始まっていたという失態をおかしたことがある。総会後の懇親会でKm先輩に教えてもらうまで知らなかったが、わが国で初開催され本日閉会した東京デフリンピックでは伊豆大島を会場にオリエンテーリング大会が開催され皇族も見学にお越しになられたそうだから、世界的には結構な数の競技者がいるのかもしれない。


毎年開催されているOB会定例会は近郊のキャンプ場や自然公園の散策などのイベントとセットであるが、今回はコロナ禍以後初開催の総会という理由で母校で開催するということだったので、2度と訪れることもないだろうとの思いを胸に40年以上ぶりの訪問となった。キャンパス内の90%以上の校舎や体育館などが建て替わった上に配置も変更されており往時の面影はなくなっていたが、それ以上に最寄りの地下鉄駅から15分ほどの通学路は公立小中学校や公園以外のほぼ全ての光景が別の建築物や拡張した道路に変わっていたことに心底驚愕した次第。もちろんワンゲル部OBなので迷うことなく到着できたのは言うまでもないが。

 
 

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